第六航空軍戦闘序列

 「天号」作戦実施を念頭に、第六航空軍は大陸命第一二七八号(昭和二十年三月十九日) にて南西諸島方面作戦に関し聨合艦隊司令長官の指揮下に置かれた。海軍側は第五航空艦隊 〔司令長官;宇垣纏中将(海兵)40〕)を編成し、第三航空艦隊〔司令長官;寺岡謹平中将(海兵)40〕 隷下部隊を指揮下に置いて天一号作戦に備えた。菅原道大第六航空軍司令官が宇垣纏第五航空艦隊司令長官より 先任であるため、第六航空軍は第五航空艦隊司令長官の指揮下には入らず、聨合艦隊司令長官指揮下 として第五航空艦隊とは協同の関係とされた。米軍は三月二十六日に慶良間諸島に上陸し、 聨合艦隊司令長官は同日「天一号作戦発動」を令した。米軍は四月一日に沖縄本島西南部の 北(読谷)・中(嘉手納)飛行場正面海岸に北から第六海兵・第一海兵・第七歩兵・第九六歩兵各師団 の第一陣二万名が上陸を開始した。第三二軍(司令官;牛島満中将20)は宮古島・石垣島にかなりの兵力を 前進配備していたが、制海空権を有する米軍はそれらに拘ることなく直接沖縄本島に上陸してきた。 第三二軍が沖縄本島に配置したのは第二四・第六二師団、独立混成第四四旅団および第五砲兵司令部指揮下の 軍直砲兵のみであった。兵力に劣る第三二軍は水際防御を避けて米軍を南部内陸部に引き込んで持久を図る 方針だったので上陸に際しての抵抗は無かった。北・中飛行場は早速整備され、南九州空襲の基地として使用された。 上陸部隊は北・東・南に進撃し、四月五日に東海岸に達して第三二軍を分断した。もともと本島北部には 纏まった守備兵力は配置されていなかったので本島北部も四月二十二日に制圧された。
 米軍の上陸にあたり陸海軍は特別攻撃を中心とした航空攻撃を開始した。 この航空攻撃は陸軍では「航空総攻撃」(第一次〜第十一次)、海軍では「菊水作戦」(第一号〜第十号) と呼称した。投入された陸海軍の特攻機は1、800余機であった。機海軍機の目標は機動部隊、陸軍機 および錬度の低い海軍機の目標は輸送船団であったが、米海軍はレーダーピケット艦による早期警戒体制を敷き、 組織的・効率的な防空戦闘を行った。  第六航空軍は沖縄戦継続中に大陸命第一二九八号(昭和二十年四月八日)により航空総軍戦闘序列に編入された。 ただし大陸命第一三〇〇号(昭和二十年四月八日)にて南西諸島方面作戦に関し依然として聨合艦隊司令長官の 指揮下に置かれた。沖縄地上戦の戦線は南下し、首里付近での激戦は五月まで続いたが、第三二軍による五月五日〜六日の 逆攻勢も頓挫し司令部は五月三十日には南端の摩文仁にまで後退した。沖縄戦は六月二十三日の牛島満第三二軍司令官の 自決により組織的抵抗の終了をみた。沖縄戦も峠を越えた五月二十六日に、大陸命第一三六六号により第六航空軍は南西諸島方面作戦に関し 聨合艦隊司令長官の指揮下を離脱して航空総軍司令官指揮下に復帰した。
   【沖縄要図】

          
昭和二十年五月三十一日
第六航空軍司令部(司令官:菅原道大中将21)
   第一二飛行師団 第一六方面軍(西部)
司令官指揮下
   独立飛行第一九中隊(司偵)
   第六飛行団司令部(団長:今津正光大佐33)
      飛行第六五戦隊(襲撃)
      飛行第六六戦隊(襲撃)
   第一〇〇飛行団司令部(団長:牟田弘国中佐43)
      飛行第一〇一戦隊(戦闘)
      飛行第一〇二戦隊(戦闘)
      飛行第一〇三戦隊(戦闘)
   第七飛行団司令部(団長:古木重之中佐36)
   第二一飛行団司令部(団長:山県有光大佐37)
   第二〇六独立飛行隊本部(隊長:蓑毛松次中佐34)
      独立飛行第一中隊(対潜)
      独立飛行第六六中隊(直協)
   飛行第二戦隊(司偵)
   飛行第七戦隊(重爆)
   飛行第四五戦隊(襲撃)
   飛行第六〇戦隊(重爆)
   飛行第九八戦隊(重爆)
   飛行第一一〇戦隊(重爆)
   第四一航空地区司令部、第四五航空地区司令部、
   第四九航空地区司令部
      第一四二飛行場大隊、第一四五飛行場大隊、第一四六飛行場大隊、
      第一七一飛行場大隊、第一八一飛行場大隊、第一九一飛行場大隊、
      第一九二飛行場大隊、第一九五飛行場大隊、第二一〇飛行場大隊、
      第二一一飛行場大隊、第二二七飛行場大隊、第二二八飛行場大隊、
      第二二九飛行場大隊、第二三〇飛行場大隊、第二三一飛行場大隊、
      第二四五飛行場大隊、第二四七飛行場大隊、
      第五五飛行場中隊、第五七飛行場中隊、第八二飛行場中隊、
      第八三飛行場中隊、第八四飛行場中隊
   第一航空通信司令部(司令官:三木勝一大佐30)
   第一九航空通信聯隊、第二四航空通信聯隊
   第二一航空通信隊ノ1中隊
   第四対空無線隊、第六対空無線隊、第八対空無線隊、
   第一四対空無線隊、第七〇対空無線隊、第七一対空無線隊、
   第七二対空無線隊、第七三対空無線隊、第七四対空無線隊、
   第七五対空無線隊、第七六対空無線隊
   第二航測聯隊ノ1中隊
   第七野戦航空修理廠(欠第一独立整備隊)
   第一五四独立整備隊(一式戦)、第一五七独立整備隊(一式戦)、
   第一六三独立整備隊(四式戦)、第一六九独立整備隊(四式戦)、
   第一七〇独立整備隊(四式戦)、第一七五独立整備隊(四式戦)、
   第一八九独立整備隊(キ一〇二乙)、第一九九独立整備隊(四式重)、
   第二〇〇独立整備隊(四式重)、第三〇五独立整備隊(キ七四)
   第一〇野戦航空補給廠、第一二野戦航空補給廠
   第二七野戦飛行場設定隊、第二八野戦飛行場設定隊、
   第三〇野戦飛行場設定隊、第一四二野戦飛行場設定隊、
   第一五一野戦飛行場設定隊、第一五二野戦飛行場設定隊、
   第一五三野戦飛行場設定隊、第一五四野戦飛行場設定隊、
   第一六三野戦飛行場設定隊、第一七二野戦飛行場設定隊、
   第一七三野戦飛行場設定隊、第一七五野戦飛行場設定隊、
   第一七六野戦飛行場設定隊、第一七七野戦飛行場設定隊
   独立機関砲第七中隊、独立機関砲第八中隊、独立機関砲第九中隊、
   独立機関砲第一〇中隊、独立機関砲第二二中隊、独立機関砲第二九中隊、
   独立機関砲第三〇中隊、独立機関砲第五二中隊、独立機関砲第五三中隊、
   独立機関砲第五四中隊
 

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Last Update 2011/01/10