情報部隊


  *本ページでは、場合によっては昭和十八年軍令陸甲第一二〇号(昭和十八年十二月二十七日)を 令甲120(S20.12.27)、大陸命第一〇一〇号(昭和十九年五月十二日)を命1010(S12.5.12) という風に略記します。


【航空情報聯隊】
部隊により編制は異なる。当初は本部と目視監視を行う情報中隊4個程度とで編成されていた。 1個情報中隊は4〜5箇所に監視所を展開することが可能で、その監視正面は100km程度だった。 太平洋戦争半ば頃から電波警戒機乙を運用する警戒中隊が編制に加わった。放送中隊は警報の同報(放送) を行なう。 編制の例として令甲24(S20.2.8)によるものを以下に示す。隷属する部隊はこの時点のものである。 昭和二十年に入ってから編制表は軍令でなく、それと対をなす陸亜機密に記載されるようになった。


航空情報聯隊編制表要約               ( )内は隊数
第三第五 第六第二二
聯隊長大(中)佐大佐 大佐大(中)佐
本部3640 4036
情報中隊352×2(2)352×3(3) 352×3(3)352×2(2)
警戒中隊260×3(3)260×5(5) 260×5(5)260×3(3)
放送中隊148(1)148(1) 148(1)148(1)
材料廠1616 1616
編制定員1、6842,560 2,5601、684
隷属第二航空軍司令官第五航空軍司令官 第五航空軍司令官第五航空軍司令官
備考臨時編成編制改正 編制改正臨時編成
昭和二十年陸亜機密第八二号附表第一属表其二十三及二十四


第一航空情報聯隊は第一航空軍(後に航空総軍)第二航空教育団に所属し、業務を行なうと共に 1(教育)中隊あたり200名の修行兵を受け入れて教育を行なっていた。


第一航空情報聯隊編制表要約  ( )内は隊数
聯隊長大佐
聯隊本部34
情報中隊264×2(2)
情報中隊(教育)55×3
修業兵200×3
(3)
警戒中隊(教育)55×3
修業兵200×3
(3)
材料廠16
編制定員908
修業兵1200
昭和十八年軍令陸甲第一二一号附表第二十九(編制改正)

 航空情報聯隊一覧



【航空情報隊】
航空情報隊は一般的には航空情報聯隊の編制を小さくしたものである。 昭和十九年に臨時編成された航空情報隊の編制の例を以下に示す。
第九航空情報隊は第四飛行師団長に隷し、以下のように展開して昭和十九年七月には第二航空通信団司令官の指揮下に 入った。1個警戒中隊はそれぞれ電波警戒機乙を1機有する4個小隊から構成された。 九月末における展開状況は以下のとおりで、8箇所の設置のうち動作しているのは僅かに2箇所という憂慮すべき事態であった。

第九航空情報隊展開状況  昭和十九年九月
 第一中隊
   本部 パコロド
   第一小隊 タフト(サマール島)
   第二小隊 アパリ(ルソン島北部)
   第三小隊 ポリナオ(ルソン島西部)
   第四小隊 スリガオ(ミンダナオ島)


野戦用1基
船舶用1基
船舶用1基
野戦用1基


作動後故障
建設開始
建設中
輸送中
 第二中隊
   本部 クラーク
   第一小隊 ルバング(ルバング島)
   第二小隊 パラカレ(ルソン島東部)
   第三小隊 ビラク(カタンドァネス島)
   第四小隊 バレル(ルソン島東部)


野戦用1基
野戦用1基
野戦用1基
野戦用2基


作動後故障
作動中
輸送中
作動中


航空情報隊編制表要約−1a             ( )内は隊数
第九航空情報隊
隊長中(少)佐
本部27
情報中隊
警戒中隊 260×2(2)
材料廠
編制定員547
隷属第四飛行師団長
昭和十九年軍令陸甲第三四号附表第十三(臨時編成)


第十七航空情報隊〔令甲24(S20.2.8)により臨時編成]および第十七航空情報隊[令甲121(S18.12.27)] の編制を以下に示す。

航空情報隊編制表要約−1b             ( )内は隊数
第一七航空情報隊* 第二〇航空情報隊**
隊長少佐中佐
本部3123
情報中隊352×2(2) 266×3(3)
警戒中隊260(1)
編制定員995821
隷属第二航空軍司令官第一飛行師団長
*昭和二十年陸亜機密第八二号附表第一属表其二十五(臨時編成)
**昭和十八年軍令陸甲第一二一号附表第三十(編制改正)


第二一航空情報隊は第一航空軍(後に航空総軍)第二航空教育団に所属し、1(教育)中隊あたり 200名の修行兵を受け入れて教育を行なっていた。

第二一航空情報隊編制表要約  ( )内は隊数
隊長中佐
本部24
情報中隊(教育)55×2
修業兵200×2
(2)
警戒中隊(教育)55×2
修業兵200×2
(2)
材料廠12
編制定員256
修業兵800
昭和十八年軍令陸甲第一二一号附表第三十ノ二(臨時編成)


本土決戦のために航空総軍戦闘序列に第三一〜第三七航空情報隊(欠第三四)が編入された。 第三二・第三五・第三六・第三七航空情報隊はそれぞれ東部軍・中部軍・西部軍・朝鮮軍航空情報部を称変・編制改正したものである。 これらは令甲94(S20.6.23)により臨時編成あるいは編制改正された。 第三二航空情報隊が第一〇飛行師団長指揮下にある以外は、各軍管区の方面軍司令官の指揮下にあった。


航空情報隊編制表要約−2a                 ( )内は隊数
第三一*第三二** 第三三*
隊長大佐大佐大佐
本部608869
監視隊541(1)1,083(2) 541(1)
警戒隊1,030(3)3,565(10) 1,309(5)
通信隊842(1)1,531(1) 939(1)
放送隊111(1)147(1) 125(1)
編制定員2,5846,414 2,983
隷属航空総軍司令官
指揮・区処関係第一一方面軍司令官指揮下第一〇飛行師団長指揮下 第一三方面軍司令指揮下
本部所在地仙台東京 名古屋
*昭和二十年陸亜機密第二七〇号附表第一属表其一及属表其三(臨時編成)
**昭和二十年陸亜機密第二七〇号附表第一属表其二(編制改正)



航空情報隊編制表要約−2b                 ( )内は隊数
第三五**第三六** 第三七
隊長大佐大佐大佐
本部7282不詳
監視隊822(2)822(2) 不詳(8)
警戒隊1,989(6)2,980(9) 不詳(8)
通信隊1,235(1)1,356(1) 不詳(1)
放送隊147(1)147(1) 不詳(1)
編制定員4,2655,387 不詳
隷属航空総軍司令官
指揮・区処関係第一五方面軍司令官指揮下第一六方面軍司令官指揮下 第一七方面軍司令官指揮下
本部所在地大阪福岡 京城
**昭和二十年陸亜機密第二七〇号附表第一属表其四及属表其五(編制改正)


第三七航空情報隊は朝鮮軍航空情報隊を称変して編制改正したものであるが、その編制表を見出すことができなかった。 ここでは朝鮮軍航空情報隊の編制表要約を示す。第三七航空情報隊では警戒隊の隊数が1隊増えて8隊となっている。

朝鮮軍航空情報隊編制表要約   ( )内は隊数
隊長大佐
本部50
監視隊680(8)
警戒隊1,792(7)
通信隊699(1)
放送隊148(1)
編制定員3,369
隷属朝鮮軍司令官
昭和二十年陸亜機密第八二号附表第一属表其二十七(編制改正)


第三二航空情報隊は以下のように展開していた。

第三二航空情報隊展開状況
本部富士隊東京
第一監視隊霧島隊東京
第二監視隊高千穂隊
第一警戒隊天城隊下田
第二警戒隊筑波隊銚子
第三警戒隊勝城隊白浜
第四警戒隊吉野隊生田
第五警戒隊榛名隊東京
第六警戒隊金剛隊東京
第七警戒隊三原隊八丈島
第八警戒隊利根隊東京
第九警戒隊最上隊?
第一〇警戒隊妙義隊
通信隊新高隊東京
放送隊穂高隊

 航空情報隊一覧

【第一電波誘導隊】
今日言うところの「地上邀撃管制」(GCI)を行う。つまり邀撃指揮官の指定する空域への邀撃機の誘導を行う。 第一電波誘導隊の編制表要約を以下に示す。航空総軍司令官に隷属していたが、第一〇飛行師団長指揮下に配属された。

第一電波誘導隊編制表要約
隊長中佐 本表ノ外本部ニ指揮班要員トシテ兵69名ヲ追加ス
   航空警戒手5、無線通信手4
   無線機関手7、有線通信手16
   自動車手15、其他22
本部91
誘導中隊263
捕捉中隊149
編制定員503
昭和二十年陸亜機密第二七〇号附表第一属表其二(臨時編成)

第一電波誘導隊は昭和二十年七月十日の展開命令で以下の配置で業務を行おうとしたが、施設未完のまま終戦を迎えた。
     
  中央指揮所(栗山)
     第一中継所(双子山)
        第一方向探知所(小室)
        第二方向探知所(白浜)
     第二中継所(筑波山)
        第三方向探知所(銚子)
        第四方向探知所(久慈)

戦史叢書第19巻「本土防空作戦」 第一電波誘導隊展開配置図
 

Page Top

Menu

Home

© 2009-2016 MJQ
Last Update 2016/01/01