建設部隊


  *本ページでは、場合によっては昭和十八年軍令陸甲第一二〇号(昭和十八年十二月二十七日)を 令甲120(S20.12.27)、大陸命第一〇一〇号(昭和十九年五月十二日)を命1010(S12.5.12) という風に略記します。


【野戦飛行場設定司令部】
昭和十八年半ば過ぎから豪北・比島での飛行場設定のため多数の野戦飛行場設定隊が 陸軍飛行場設定練習部(後に陸軍航空基地設定練習部と称変)により編成された。 飛行場の設定には昭和十九年一月に制定された「航空基地設定要綱」(いわゆる「航空要塞」の実現要領) が適用された。同練習部は野戦飛行場設定隊の編成業務も担当したが、この業務は多忙で設定隊要員の専門教育・訓練を充分に 行えなかったため、豪北・比島に派遣される野戦飛行場設定隊を指揮運用する野戦飛行場設定司令部が編成された。 昭和十九年六月にネグロス島に進出した第五野戦飛行場設定司令部(第四飛行師団長隷下)の編制表を以下に 示す。

第五野戦飛行場設定司令部編制表
大佐 司令官
中(少)佐
少佐(大尉)内副官1
中(少)大尉
准尉
曹長(軍曹)
14
航技尉官
航技下士官
兵技尉官
兵技下士官
建技少佐(大尉)
建技尉官
建技下士官
主計少佐(大尉)
主計尉官
主計下士官
軍医少佐(大尉)
衛生下士官
14
合計28
昭和一九年軍令陸甲第三三号附表第二

 野戦飛行場設定司令部一覧


【野戦飛行場設定隊】
■ 第一〜第三野戦飛行場設定隊は令甲41(S13.12.22)により動員された。 編制表要約を以下に示す。これらは昭和十五年に復帰した。

第一〜第三野戦飛行場設定隊 編制表要約
隊長少佐(大尉)本表ノ外所要ノ人馬、行李
(器材共)ヲ増加スルコトヲ得
兵科52
各部
編制定員56
昭和十三年軍令陸甲第四一号附表


昭和十三年軍令陸甲第四一号「第一乃至第三野戦飛行場設定隊臨時動員要領、同細則」(昭和十三年十二月二十二日)
    JCAHR Ref No C04120319200 (アジア歴史資料センター資料番号)



■ 第四〜第九野戦飛行場設定隊は関特演時に特臨編第一号(昭和十六年七月七日)により動員され、開戦時には 南方軍直属航空部隊に編入された。兵員は90名程度で円匙約900、十字鍬約90、転圧機数台を装備していた。
これらの編制表要約と開戦時の隷属とを以下に示す。

第四〜第九野戦飛行場設定 編制表要約
隊長少佐(大尉)
兵科67
各部
軍属16
編制定員88


第四〜第九野戦飛行場設定隊 開戦時隷属
部隊隷属
第四野戦飛行場設定隊第五飛行集団
第五野戦飛行場設定隊第三飛行集団
第六野戦飛行場設定隊
第七野戦飛行場設定隊
第八野戦飛行場設定隊
第九野戦飛行場設定隊第五飛行集団


■ 昭和十七年九月の南方視察にて、陸軍の飛行場設定能力が著しく劣っていることを痛感した 東条英機陸軍大臣の厳命により令甲86(S17.10.13)により第一〇野戦飛行場設定隊(機械化)が編成された。 第一〇野戦飛行場設定隊の編制表要約は以下のとおりである。 当時はブルドーザー・キャリオール等の土木重機もなく、編制・装備も試行錯誤の状態であったと推測される。

第一〇野戦飛行場設定隊 編制表要約
隊長少佐(大尉)本表ノ外所要ノ人馬、
資材ヲ増加スルコトヲ得
兵科80
各部18
編制定員98
昭和一七年軍令陸甲第八六号附表


■ 第一〇野戦飛行場設定隊の経験を活かして、令甲101(S17.11.24)により第一一野戦飛行場設定隊が編成された。

第一一野戦飛行場設定隊 編制表要約
隊長中(少)佐
兵科444
各部24
編制定員468
昭和一七年軍令陸甲第一〇一号附表第三


■ 野戦飛行場設定隊の研究・教育のため令甲4(S18.1.16)により陸軍飛行場設定練習部が臨時編成された。
野戦飛行場設定隊の編制は以下のような3種〔4種〕があり、昭和十八年半ば過ぎから多数が編成された。
    甲編制(機械化)    編制定員647名(648名)または702名、一日の処理土量は10,000立米が目標
    乙編制(半機械化)  編制定員149名または175名、一日の処理土量は5,000立米が目標
    丙編制(人力)     編制定員76名(技術要員のみ。現地労力を活用)
    〔丁編制(半機械化)  編制定員356名〕

■ 甲編制の編制表要約を以下に示す。

野戦飛行場設定隊(甲編制其一) 編制表要約
隊長中(少)佐
本部41
中隊186×3(3)
整備中隊48(1)
編制定員647
昭和十八年軍令陸甲第六四号附表
(第一二〜第一五野戦飛行場設定隊)
野戦飛行場設定隊(甲編制其二) 編制表要約
隊長中(少)佐
本部41
中隊186×3(3)
整備中隊49(1)
編制定員648
昭和十八年軍令陸甲第八四号附表第三
(第一六〜第二一野戦飛行場設定隊)


野戦飛行場設定隊(甲編制其三) 編制表要約
隊長中佐
本部40
中隊191×3(3)
整備中隊89(1)
編制定員702
昭和十九年軍令陸甲第三三号附表第三
(第二二〜第三〇野戦飛行場設定隊)


甲編制野戦飛行場設定隊の主要装備を以下に示す

野戦飛行場設定隊(甲編制其三) 主要装備
装備定数
牽引式転圧機
九八式六屯牽引車
自動貨車(乙)30
軽修理自動車1(組)
排土車
削土機
削土機牽引車
動力土堀機
装軌運土車
リヤカー60
コンクリート練鉄板12
コンクリート練用角匙60
羊蹄転圧機
耕鋤機(中耕機)
碎土機
掻土機
散水車
抜根処理車
携帯円匙140
十字鍬140
鶴嘴140
昭和十九年陸亜機密第一五〇号附表第三其二




■ 乙編制の編制表要約を以下に示す。

野戦飛行場設定隊(乙編制其一) 編制表要約
隊長中(少)佐
兵科132
各部17
編制定員149
昭和十八年軍令陸甲第八四号附表第四
(第一〇一〜第一一〇野戦飛行場設定隊)
野戦飛行場設定隊(乙編制其二) 編制表要約
隊長中(少)佐
兵科158
各部17
編制定員175
昭和十九年軍令陸甲第三三号附表第四
(第一二三〜第一五七野戦飛行場設定隊)


乙編制野戦飛行場設定隊の主要装備を以下に示す

野戦飛行場設定隊(乙編制其一) 主要装備
装備定数
九八式六屯牽引車
自動貨車(乙)15
携帯円匙900
十字鍬250
鶴嘴50
三輪六屯転圧機
昭和十九年陸亜機密第一五〇号附表第三其三




■ 丙編制の編制表要約を以下に示す。

野戦飛行場設定隊(丙編制) 編制表要約
隊長大尉 本表中将校、准士官・下士官ノ
約1/3ハ工兵ノ者ヲ以テ
充ツルモノトス
兵科67
各部
編制定員76
昭和十八年軍令陸甲第九九号附表第一九
(第一一一〜第一二二野戦飛行場設定隊)


■ 比島での丙編制野戦飛行場設定隊は「特設野戦飛行場設定隊」と呼称されて第一から第一五まであり、 陸軍航空本部により編成された。これらは第三野戦飛行場設定司令部(S18.10.18編成完結。 9.18に第一四軍戦闘序列に編入)および第一一航空築司令部の統括の元、比島での飛行場設定に当たった。技術将校(技師)を長として 下士官数名(衛生下士官を含む)ほか軍属約60名に自動貨車約10輌、牽引車・転圧機各数輌を装備 していた。
特設野戦飛行場設定隊の配置は以下のとおりであった。

特設野戦飛行場設定隊
配置統括
第一特設野戦飛行場設定隊ミンダナオ地区第三野戦飛行場設定司令部
第二特設野戦飛行場設定隊ミンダナオ地区
第三特設野戦飛行場設定隊ミンダナオ地区
第四特設野戦飛行場設定隊ビザヤ地区
第五特設野戦飛行場設定隊ビザヤ地区
第六特設野戦飛行場設定隊ルソン地区第一一航空地区司令部
第七特設野戦飛行場設定隊ルソン地区
第八特設野戦飛行場設定隊ミンダナオ地区第三野戦飛行場設定司令部
第九特設野戦飛行場設定隊ビザヤ地区
第一〇特設野戦飛行場設定隊ビザヤ地区
第一一特設野戦飛行場設定隊ミンダナオ地区
第一二特設野戦飛行場設定隊ビザヤ地区
第一三特設野戦飛行場設定隊ルソン地区第一一航空地区司令部
第一四特設野戦飛行場設定隊ルソン地区
第一五特設野戦飛行場設定隊ビザヤ地区第三野戦飛行場設定司令部


■ この他に令甲22(S20.2.8)により編制定員356名の野戦飛行場設定隊が編成されている(「丁編制」とでも言うべきか)が、 中隊編制はとられていないようである。これの編制表要約を以下に示す。

野戦飛行場設定隊(丁編制) 編制表要約
隊長少佐(大尉)本表ノ外所要ノ人員ヲ
増加スルコトヲ得
兵科343
各部13
編制定員356
昭和二十年軍令陸甲第二二号附表第四
(第一五八〜第一七七野戦飛行場設定隊)

 野戦飛行場設定隊一覧


【地下施設隊】
地下施設隊は編制は以下に示されるとおりで、坑道掘削のための訓練を陸軍航空基地設定練習部で受けた。
令甲22(S20.2.8)により編成された10隊は各軍管区に、令甲68(S20.4.17)により編成された 10隊は航空総軍に配分された。東日本では飛行機生産施設の地下化、西日本では喫緊の特攻機用地下格納庫建設を 任務とした。主要装備は九八式六屯牽引車2、自動貨車12、軽修理車1、被牽引式転圧機2で その他機械化設定隊隊要器材等であった。


地下施設隊編制表要約
隊長中(少)佐
本部38
中隊291×2(2)
整備中隊144(1)
編制定員764
昭和二十年軍令陸甲第二二号附表第三

第一〜第一〇地下施設隊の隷属は令甲51(S20.3.24)により令され、以下のとおりであった。 また、第一一〜二〇地下施設隊は命1317(S20.4.24)により航空総軍戦闘序列に編入され、 航空総軍司令官に隷属した。

地下施設隊隷属
隷属
第一地下施設隊東部軍管区司令官
第二地下施設隊西部軍管区司令官
第三地下施設隊東北軍管区司令官
第四地下施設隊東海軍管区司令官
第五地下施設隊東部軍管区司令官
第六地下施設隊中部軍管区司令官
第七地下施設隊西部軍管区司令官
第八地下施設隊東部軍管区司令官
第九地下施設隊東海軍管区司令官
第一〇地下施設隊西部軍管区司令官
第一一〜第二〇地下施設隊航空総軍司令官

 地下施設隊一覧


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Last Update 2014/05/05