本土決戦師団



*本ページでは、場合によっては昭和二十年軍令陸甲第一三号(昭和二十年一月二十二日)を令甲13(S20.1.22)、 大陸命第一二九七号(昭和二十年四月八日)を命1297(S20.4.8)という風に略記します。

◇ 本土決戦準備
陸軍中央は昭和十九年十月、レイテ決戦の成否は今後の戦争指導上重大な転機を画するものであり 今後の兵備は増強を要するとして、これの研究に入った。 これは参謀本部第三課(編制・動員)、陸軍省軍務局軍事課が中心となって実施されたが、必要とされる 兵力量が膨大であるため省部の協議は相当難航した。 ようやく昭和二十年一月半ばに省部間協議に結論が見られた。新兵備計画による膨大な地上新設部隊のうちの主要な ものは以下のとおりである。これらは総軍−方面軍−軍−師団・旅団という系統の作戦軍と、 軍管区−師管区−地区という系統の管区部隊との2本立てであった。 (表において括弧内は朝鮮に配備するものの内数を示す)


軍令
  総軍司令部   2  令甲60(S20.3.31)
  方面軍司令部   6  (1)  令甲13(S20.1.22)
  軍司令部   9  (1)  令甲60(S20.3.31)
  師団  47  (3)  令甲34(S20.2.28)
  令甲61(S20.4.2)
  令甲84(S20.5.23)
  独立混成旅団  21  (1)  令甲34(S20.2.28)
  令甲61(S20.4.2)
  令甲84(S20.5.23)
  独立戦車旅団   7  令甲62(S20.4.6)
  令甲72(S20.4.28)
  軍管区司令部   8  (1)  令甲13(S20.1.22)
  師管区司令部  19  (5)  令甲25(S20.2.9)
  地区司令部  64 (13)  令甲47(S20.3.24)
  警備旅団   3  令甲21(S20.2.6)


これらの動員の動員の中で特に規模の大きなものを第一次兵備〜第三次兵備と称した。
    第一次兵備: 令甲34(S20.2.28)による
    第二次兵備: 令甲61(S20.4.2)および令甲62(S20.4.6)による
    第三次兵備: 令甲84(S20.5.23)による



◇ 本土防衛体制

方面軍と軍管区
応急兵備の一環として令甲13(S20.1.22)により旧軍管区司令部を改変した8軍管区司令部 (北部・東北・東部・東海・中部・西部・朝鮮、台湾)および6方面軍司令部(第一一・第一二・第一三・第一五・第一六・第一七) の臨時編成が下令された。第五方面軍・第一七方面軍以外は命1244(S20.2.6)により戦闘序列を下令された内地防衛軍に編入された。 軍管区司令部は旧北部軍・東部軍・中部軍・西部軍・朝鮮軍・台湾軍司令部を改変したものに新編成の東北・東海軍管区司令部が加わった。 軍管区司令官は天皇に直隷し管区内の軍政・防衛に任じた。作戦軍と軍管区との関係は「二位一体」であった。 すなわち軍管区の管轄区域は作戦軍のものと一致し、軍管区司令官おおよび司令部要員は作戦軍司令官および司令部要員との兼勤であった。 また作戦軍司令官は管区の防衛に関して軍管区司令官(管区部隊を隷下に置く)を指揮下に置いていた。 さらに地方行政協議会令の改正(S20.1.31)により行政域を軍管区と一致するよう、行政域の再編が行われた。 (例えば関東甲信越⇔東部軍管区、東海北陸⇔東海軍管区) 昭和二十年二月現在の本土防衛体制の概略を以下に示す。



師管区
令甲25(S20.2.9)により留守師団司令部の師管区司令部への称変と羅南・大邸・光州師管区司令部の臨時動員が下令された。 (この改称は四月一日に実施された。) 師管区司令部と留守師団司令部との関係を以下に示す。師管区司令官は親補職であった。 師管区司令官隷下部隊は「■ 軍管区部隊編合および総軍戦闘序列」の項目で引用される各軍管区編合表に記載されるとおりである。

 旭川師管区司令部 留守第七師団司令部
 弘前師管区司令部 留守第五七師団司令部
 仙台師管区司令部 留守第二師団司令部
 宇都宮師管区司令部 留守第五一師団司令部
 東京師管区司令部 留守近衛第二師団司令部
 長野師管区司令部 留守第五四師団司令部
 名古屋師管区司令部 留守第三師団司令部
 金沢師管区司令部 留守第五二師団司令部
 京都師管区司令部 留守第五三師団司令部
 大阪師管区司令部 留守第四師団司令部
 広島師管区司令部 留守第五師団司令部
 善通寺師管区司令部 留守第五五師団司令部
 久留米師管区司令部 留守第五六師団司令部
 熊本師管区司令部 留守第六師団司令部
 京城師管区司令部 留守第二〇師団司令部
 平壌師管区司令部 留守第三〇師団司令部
 羅南師管区司令部 新設
 大邸師管区司令部 新設
 光州師管区司令部 新設


聯隊区と地区
また令甲47(S20.3.24)にて聯隊区司令部(朝鮮では兵事部)・地区司令部の臨時編成が下令された。 これらは「二位一体」で、聯隊区司令官が地区司令官を兼勤した。聯隊区司令部は従来の平時編制上の聯隊区司令部の徴兵・恩賞・留守業務等を引き継いだ。 地区司令官は師管区司令官に隷属し、特設警備隊等の隷下部隊を統率して管区の防衛にあたることを任務とした。 地区司令官隷下部隊は「■ 軍管区部隊編合および総軍戦闘序列」の項目で引用される各軍管区編合表に記載されるとおりである。

総軍
米軍の空襲により各地間の交通・通信が寸断されることを考慮して内地防衛軍を二分割することは二月頃から計画されていたが、令甲60(S20.3.31)により 第一総軍・第二総軍司令部が臨時編成された。命1297(S20.4.8)により内地防衛軍の戦闘序列が解除されて、第一総軍・第二総軍の戦闘序列が発令された。 この大命では同時に第五方面軍・第一七方面軍の戦闘序列も更改された。昭和二十年六月時点での本土防衛体制の詳細を以下に示す。 近衛第一師団が第一二方面軍隷下でなく、東京軍管区隷下であったことは注意を要する。 なお航空部隊に関しては令甲54(S20.3.31)により航空総軍司令部が臨時編成され、命1298(S20.4.8)により航空総軍の戦闘序列が発令された。 ここで鈴鹿以東の第一航空軍担任域は第一総軍担任域と、鈴鹿以西の第六航空軍担任域は第二総軍の担任域と一致していた。



軍管区部隊編合および総軍戦闘序列

各軍管区の終戦時の編合を以下に示す。

 
軍管区部隊編合(終戦時)
東北軍管区
東部軍管区
東海軍管区
中部軍管区
中国軍管区
四国軍管区
西部軍管区

第一・第二総軍の終戦時の戦闘序列を以下に示す。


第一・第二総軍戦闘序列(終戦時)
  第一総軍

  司令官
  元帥 杉山元陸軍大将21
第一一方面軍 第五〇軍
第一二方面軍第三六軍
第五一軍
第五二軍
第五三軍
東京防衛軍
東京湾兵団
第一三方面軍 第五四軍
  第二総軍

  司令官
  元帥 畑俊六陸軍大将21
第一五方面軍 第五九軍
第五五軍
第一六方面軍 第四〇軍
第五六軍
第五七軍

軍管区と方面軍との関係を以下に示す。

方面軍担任地域および各司令部の所在地を以下に示す。
上陸可能地点と軍配置との関係は以下のとおりである。
   日南海岸・志布志湾:  第五七軍
   吹上浜:          第四〇軍
   玄界灘:          第五六軍
   土佐湾:          第五五軍
   伊勢湾:          第五四軍
   相模湾:          第五三軍
   九十九里浜:       第五二軍
   鹿島灘:          第五一軍
方面軍担任地域は上述のように基本的に行政域と一致していたが、以下のような例外があった。
  (1)静岡県東部は本来は第一三方面軍の担任であるが、第一二方面軍の担任となった。
  (2)三重県最南部は本来は第一三方面軍の担任であるが、第一五方面軍の担任となった。
  (3)山口県西部は本来は第一五方面軍の担任であるが、第一六方面軍の担任となった。



◇ 応急兵備
第一次〜第三次兵備に先立ち、沿岸・要衝の防備を応急的に強化する目的で、令甲21(S20.2.6)により以下の部隊の臨時動員が下令された。 師団・独立混成旅団については同軍令による編制基準を述べるに止める。

第七九師団朝鮮羅南ニテ編成。後ニ関東軍第三軍 編制基準
第九六師団第五八軍
独立混成第九五旅団第一一方面軍直轄
独立混成第九六旅団第一二方面軍直轄
独立混成第九七旅団第五四軍
独立混成第九八旅団第五七軍
警備第一旅団
警備第二旅団
警備第三旅団
東部軍管区→東京防衛軍 編合

編制


また、本軍令により以下の師団の編制改正が行われた。 これらの部隊については、編制改正後の編制基準のみ述べる。

 
近衛第三師団第五二軍 編制基準
第四四師団第五一軍
第七二師団第一一方面軍直轄
第七三師団第一三方面軍直轄
第七七師団第一六方面軍直轄
第八一師団第三六軍
第八四師団第五三軍
第八六師団第五七軍
第九三師団第三六軍


◇ 第一次兵備
令甲34(S20.2.28)により以下の部隊の臨時動員が下令された。

師団
第一次兵備により16個師団が臨時動員された。 これらは上陸した米軍を足止めするのが任務で、それに適した編制を持っていた「沿岸配備師団」である。 任務の性格上機動力は殆ど有していない。

 
師団隷属備考
第一四〇師団第五三軍 編合

編制
第一四二師団第一一方面軍直轄
第一四三師団第一三方面軍直轄 → 第五四軍
第一四四師団第一五方面軍直轄
第一四五師団第一六方面軍直轄 → 第五六軍
第一四六師団第五七軍 → 第四〇軍
第一四七師団第五方面軍直轄 → 第五二軍
第一五〇師団第一七方面軍直轄
第一五一師団第五一軍
第一五二師団第五二軍
第一五三師団第一三方面軍直轄
第一五四師団第五七軍
第一五五師団第五五軍
第一五六師団第五七軍
第一五七師団第一一方面軍直轄 → 第五〇軍
第一六〇師団第一七方面軍直轄


独立野砲兵聯隊
第一次兵備により5個の独立野砲兵聯隊が編成された。 これらの編制は昭和十五年軍令陸甲第五五号「昭和十六年度陸軍動員計画令」(昭和十五年十一月二十二日)に拠った。 独立野砲兵第六聯隊を除く4個聯隊は第二次兵備を下令した令甲61(S20.4.2)により称変の上、 「機動決戦師団」の編合に編入された。

 
部隊備考編制
独立野砲兵第三聯隊野砲兵第二〇一聯隊(第二〇一師団)ニ称変 昭和十五年軍令陸甲第五五号附表第十三其四
独立野砲兵第四聯隊野砲兵第二一六聯隊(第二一六師団)ニ称変
独立野砲兵第五聯隊野砲兵第二〇五聯隊(第二〇五師団)ニ称変
独立野砲兵第六聯隊第五八軍ニ編入
独立野砲兵第七聯隊野砲兵第二一四聯隊(第二一四師団)ニ称変


独立山砲兵聯隊
第一次兵備により6個の独立野砲兵聯隊が編成された。 これらの編制は令甲21(S20.2.6)により臨時編成・編制改正された山砲兵第九三聯隊(第九三師団)・第七九聯隊(第七九師団)の編制と同一だった。

 
部隊備考編制
独立山砲兵第六聯隊第五五軍ニ編入昭和二十年陸亜機密第七六号附表第三其二十五及其五
独立山砲兵第七聯隊山砲兵第二〇六聯隊(第二〇六師団)ニ称変
独立山砲兵第八聯隊第三六軍ニ編入
独立山砲兵第九聯隊山砲兵第二〇九聯隊(第二〇九師団)ニ称変
独立山砲兵第一〇聯隊山砲兵第二一二聯隊(第二一二師団)ニ称変
独立山砲兵第一一聯隊山砲兵第二〇二聯隊(第二〇二師団)ニ称変


野戦重砲兵聯隊
第一次兵備により4個の野戦重砲兵聯隊(甲)が編成された。 これらの編制は昭和十五年軍令陸甲第五五号「昭和十六年度陸軍動員計画令」(昭和十五年十一月二十二日)に拠った。 装備は九六式十五糎榴弾砲または四年式十五糎榴弾砲各24門である。

 
部隊備考編制
野戦重砲兵第二六聯隊(甲)第三六軍ニ編入昭和十五年軍令陸甲第五五号附表第五十九其一
野戦重砲兵第二七聯隊(甲)第五二軍ニ編入
野戦重砲兵第二八聯隊(甲)第五七軍ニ編入昭和十五年軍令陸甲第五五号附表第五十九其二
野戦重砲兵第二九聯隊(甲)第五六軍ニ編入


迫撃大隊
第一次兵備により18個の迫撃大隊が編成された。 迫撃第三七・第四〇大隊以外は2個が2個大隊編制の迫撃聯隊に改変されて第二次兵備の師団編合に編入された。

部隊備考編制
迫撃第二三大隊迫撃第二一四聯隊(第二一四師団)ノ基幹ニ昭和二十年陸亜機密第一一七号附表第三其十一
迫撃第二四大隊迫撃第二〇一聯隊(第二〇一師団)ノ基幹ニ
迫撃第二五大隊迫撃第二一二聯隊(第二一二師団)ノ基幹ニ
迫撃第二六大隊迫撃第二〇六聯隊(第二〇六師団)ノ基幹ニ
迫撃第二七大隊迫撃第二〇二聯隊(第二〇二師団)ノ基幹ニ
迫撃第二八大隊迫撃第二〇二聯隊(第二〇二師団)ノ基幹ニ
迫撃第二九大隊迫撃第二一四聯隊(第二一四師団)ノ基幹ニ
迫撃第三〇大隊迫撃第二〇一聯隊(第二〇一師団)ノ基幹ニ
迫撃第三一大隊迫撃第二〇五聯隊(第二〇五師団)ノ基幹ニ
迫撃第三二大隊迫撃第二〇九聯隊(第二〇九師団)ノ基幹ニ
迫撃第三三大隊迫撃第二〇九聯隊(第二〇九師団)ノ基幹ニ
迫撃第三四大隊迫撃第二一六聯隊(第二一六師団)ノ基幹ニ
迫撃第三五大隊迫撃第二一六聯隊(第二一六師団)ノ基幹ニ
迫撃第三六大隊迫撃第二〇五聯隊(第二〇五師団)ノ基幹ニ
迫撃第三七大隊第五五軍ニ編入
迫撃第三八大隊迫撃第二一二聯隊(第二一二師団)ノ基幹ニ
迫撃第三九大隊迫撃第二〇六聯隊(第二〇六師団)ノ基幹ニ
迫撃第四〇大隊第五二軍ニ編入


独立工兵大隊
第一次兵備により14個の独立工兵大隊が編成された。そのうちの8個は編制改正の上第二次兵備による「機動決戦師団」 の編合に工兵隊として編入された。

 
部隊備考編制
独立工兵第六八大隊第二〇一師団工兵隊ニ改変昭和二十年陸亜機密第一一七号附表第三其十二
独立工兵第六九大隊第五二軍ニ編入
独立工兵第七〇大隊第一三方面軍直轄ニ編入
独立工兵第七一大隊第一六方面軍直轄ニ編入
独立工兵第七二大隊第五七軍ニ編入
独立工兵第七三大隊第二〇六師団工兵隊ニ改変
独立工兵第七四大隊第五三軍ニ編入
独立工兵第七五大隊第二一四師団工兵隊ニ改変
独立工兵第七六大隊第二〇九師団工兵隊ニ改変
独立工兵第七七大隊第二一六師団工兵隊ニ改変
独立工兵第七八大隊第二〇五師団工兵隊ニ改変
独立工兵第七九大隊第五五軍ニ編入
独立工兵第八〇大隊第二一二師団工兵隊ニ改変
独立工兵第八一大隊第二〇二師団工兵隊ニ改変


師管区部隊
第一次兵備では師管区部隊も動員されている。

 
師管区司令部編制
師管区制毒訓練所
師管区歩兵補充隊
師管区砲兵補充隊
師管区工兵補充隊
師管区通信補充隊
師管区輜重兵補充隊


◇ 第二次兵備
 令甲61(S20.4.2)により以下の部隊が臨時動員された。

師団
第二次兵備により8個師団が臨時動員された。 これらは第一次兵備によって動員された「沿岸配備師団」が米軍を遅滞している間に戦場に移動して、 これに決戦を挑む「機動決戦師団」*であった。


* 第二次兵備で動員された師団を「動員慨史」(昭和二十一年七月、復員局)では「機動師団」、
「第一六方面軍作命綴」では「決戦師団」と称している。 本websiteでは「機動決戦師団」と呼ぶことにする。


 
師団隷属備考
第二〇一師団第三六軍 編合

編制
第二〇二師団第三六軍
第二〇五師団第五五軍
第二〇六師団第一六方面軍直轄
第二〇九師団第一三方面軍 → 第三六軍
第二一二師団第一六方面軍直轄
第二一四師団第三六軍
第二一六師団第一六方面軍直轄


戦車部隊
令甲62(S20.4.6)により独立戦車第二〜第七旅団が臨時動員された。

 
独立戦車旅団隷属備考
独立戦車第二旅団第五三軍 編合

編制
独立戦車第三旅団第五二軍
独立戦車第四旅団第五六軍
独立戦車第五旅団第五七軍
独立戦車第六旅団第五七軍
独立戦車第七旅団第五一軍


同軍令により第四四聯隊〜第四八聯隊が臨時動員され、戦車第四師団の編制改正が実施された。

 
戦車聯隊隷属備考
戦車第四四聯隊第一一方面軍直轄 編制
戦車第四五聯隊第五五軍 編制
戦車第四六聯隊第五六軍
戦車第四七聯隊第五五軍
戦車第四八聯隊第五二軍


令甲72(S20.4.28)により関東軍隷下の教導戦車旅団が独立戦車第八旅団に改変された。 上記軍令と対になるべき昭和二十年陸機密第一八〇号には編制表が記載されていないので、本旅団の編制は令甲72に記載されている「編制基準」 に拠るしかない。



◇ 第三次兵備
令甲84(S20.5.23)により以下の部隊が臨時動員された。 第三次兵備により各部隊が動員された時点では人的・物的資源も枯渇しつつあり、 師団の編成も困難になってきた。人員。兵器の充足が困難なためこれらが欠員・欠数であっても一次の 編成を終わり、その後逐次充足していくという方法が採られた。 編成完結時期としては六月〜九月が予定され、秋に予想される米軍の九州上陸に間に合う見通しであった。

師団
第三次兵備により二〇〇番台師団が8個、三〇〇番台師団が11個臨時動員された。 二〇〇番台師団は第二次兵備による「機動決戦師団」、三〇〇番台師団は第一次兵備による「沿岸配備師団」 に準じた編制を採っていた。

 
師団隷属編成完結予定備考
第二二一師団第五一軍九月中旬 編合

編制基準
第二二二師団第一一方面軍直轄七月下旬
第二二四師団第五四軍八月下旬
第二二五師団第一五方面軍直轄六月下旬
第二二九師団第一三方面軍八月下旬
第二三〇師団第五九軍六月下旬
第二三一師団第五九軍六月下旬
第二三四師団第五二軍九月下旬

 
師団隷属編成完結予定備考
第三〇三師団第四〇軍六月下旬 編合

編制基準
第三〇八師団第五〇軍七月下旬
第三一二師団第五六軍六月下旬
第三一六師団第五三軍八月下旬
第三二〇師団第一七方面軍直轄七月下旬
第三二一師団第一二方面軍直轄六月下旬
第三二二師団第一一方面軍直轄八月下旬
第三四四師団第五五軍六月下旬
第三五一師団第五六軍六月下旬
第三五四師団東京湾兵団七月下旬
第三五五師団第五四軍八月下旬


独立混成旅団
第三次兵備により15個の独立混成旅団が臨時動員された。

 
独立混成旅団隷属編成完結予定備考
独立混成第一一三旅団第一一方面軍直轄八月下旬 編合

編制基準
独立混成第一一四旅団東京湾兵団七月下旬
独立混成第一一五旅団第五一軍七月下旬
独立混成第一一六旅団第五一軍九月中旬
独立混成第一一七旅団第五三軍九月中旬
独立混成第一一八旅団第一六方面軍直轄六月下旬
独立混成第一一九旅団第五四軍七月下旬
独立混成第一二〇旅団第五四軍九月上旬
独立混成第一二一旅団第五五軍七月下旬
独立混成第一二二旅団第一六方面軍直轄七月上旬
独立混成第一二三旅団第一五方面軍直轄八月下旬
独立混成第一二四旅団第五九軍八月下旬
独立混成第一二五旅団第四〇軍六月下旬
独立混成第一二六旅団第一六方面軍直轄六月下旬
独立混成第一二七旅団第一七方面軍直轄六月下旬

独立混成聯隊
第三次兵備により5個の独立混成聯隊が臨時動員された。

 
独立混成聯隊隷属編成完結予定備考
独立混成第三六聯隊第五三軍八月中旬 編制基準
独立混成第三七聯隊第五三軍八月中旬
独立混成第三八聯隊第一五方面軍直轄七月下旬
独立混成第三九聯隊第一七方面軍直轄六月上旬
独立混成第四〇聯隊第一七方面軍直轄六月上旬


砲兵部隊
第三次兵備により各種の砲兵部隊が臨時動員された。

 
部隊隷属編成完結予定備考
第一〇砲兵司令部第五五軍六月上旬 編成基準
第一一砲兵司令部第五三軍六月上旬
第一二砲兵司令部第五八軍六月上旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
独立野砲兵第八聯隊第一二方面軍直轄六月下旬 編成基準
独立野砲兵第九聯隊第四〇軍六月下旬
独立野砲兵第一〇聯隊第一七方面軍直轄七月下旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
独立野砲兵第三一大隊第五五軍六月中旬 編成基準
独立野砲兵第三二大隊第一五方面軍直轄六月中旬
独立野砲兵第三三大隊第五四軍六月中旬
独立野砲兵第三四大隊第五四軍七月中旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
独立山砲兵第一二聯隊第一一方面軍直轄七月上旬 編成基準
独立山砲兵第一三聯隊第五一軍六月上旬
独立山砲兵第一四聯隊第五二軍七月上旬
独立山砲兵第一五聯隊第一三方面軍直轄七月中旬
独立山砲兵第一六聯隊第一五方面軍直轄七月上旬
独立山砲兵第一七聯隊第三六軍八月中旬
独立山砲兵第一八聯隊第一六方面軍直轄六月下旬
独立山砲兵第一九聯隊第五七軍七月上旬
独立山砲兵第二〇聯隊第五八軍六月下旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
迫撃砲第一大隊第五〇軍八月上旬 編成基準
迫撃砲第二大隊第一一方面軍直轄八月上旬
迫撃砲第三大隊第一一方面軍直轄九月上旬
迫撃砲第四大隊第五七軍六月上旬
迫撃砲第五大隊第二二一師団迫撃砲隊
ニ改変
六月上旬
迫撃砲第六大隊東京湾兵団七月上旬
迫撃砲第七大隊第三六軍七月上旬
迫撃砲第八大隊第三六軍八月上旬
迫撃砲第九大隊第三六軍八月上旬
迫撃砲第一〇大隊第三六軍九月上旬
迫撃砲第一一大隊第三六軍九月上旬
迫撃砲第一二大隊第五六軍六月中旬
迫撃砲第一三大隊第五四軍六月中旬
迫撃砲第一四大隊第五四軍八月上旬
迫撃砲第一五大隊第一三方面軍直轄八月上旬
迫撃砲第一六大隊第五五軍六月中旬
迫撃砲第一七大隊第五五軍六月中旬
迫撃砲第一八大隊第五五軍七月中旬
迫撃砲第一九大隊第一五方面軍直轄七月中旬
迫撃砲第二〇大隊第五七軍七月中旬
迫撃砲第二一大隊第四〇軍八月中旬
迫撃砲第二二大隊第一三方面軍直轄八月中旬
迫撃砲第二三大隊第三六軍九月中旬
迫撃砲第二四大隊第四〇軍六月中旬
迫撃砲第二五大隊第四〇軍六月中旬
迫撃砲第二六大隊第五七軍七月中旬
迫撃砲第二七大隊第五六軍七月中旬
迫撃砲第二八大隊第五七軍七月中旬
迫撃砲第二九大隊第五八軍七月中旬
迫撃砲第三〇大隊第一七方面軍直轄八月上旬
迫撃砲第三一大隊第一七方面軍直轄八月中旬
迫撃砲第三二大隊第三六軍九月中旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
自走砲第一大隊第五六軍六月下旬 編成基準
自走砲第二大隊第一二方面軍直轄七月下旬
自走砲第三大隊第一二方面軍直轄八月下旬
自走砲第四大隊第一二方面軍直轄九月下旬
自走砲第五大隊第五七軍六月上旬
自走砲第六大隊第一三方面軍直轄八月下旬
自走砲第七大隊第五七軍七月上旬
自走砲第八大隊第四〇軍七月上旬
自走砲第九大隊第五五軍九月上旬
自走砲第一〇大隊第一二方面軍直轄九月上旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
野戦重砲兵第一六大隊第五一軍七月中旬 編成基準
野戦重砲兵第一七大隊第五五軍七月中旬
野戦重砲兵第一八大隊第五二軍八月中旬
野戦重砲兵第一九大隊第五六軍六月下旬
野戦重砲兵第二〇大隊第四〇軍七月下旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
独立臼砲第二四大隊第五〇軍六月下旬 編成基準
独立臼砲第二五大隊第五五軍六月下旬
独立臼砲第二六大隊第五五軍七月下旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
独立重砲兵第四一大隊第一三方面軍直轄六月上旬 編成基準
独立重砲兵第四二大隊第五二軍六月上旬
独立重砲兵第四三大隊第五七軍六月上旬
独立重砲兵第四四大隊第四〇軍七月中旬


独立工兵大隊
第三次兵備により50個の独立工兵大隊が臨時動員された。分科は「甲」(戦闘工兵)である。

 
部隊隷属編成完結予定備考
独立工兵第八二大隊第五七軍六月上旬 編成基準
独立工兵第八三大隊東京防衛軍六月上旬
独立工兵第八四大隊第五〇軍六月下旬
独立工兵第八五大隊第一一方面軍直轄六月下旬
独立工兵第八六大隊第一一方面軍直轄八月下旬
独立工兵第八七大隊第一一方面軍直轄九月中旬
独立工兵第八八大隊第三六軍九月中旬
独立工兵第八九大隊第一六方面軍直轄六月上旬
独立工兵第九〇大隊第五六軍六月上旬
独立工兵第九一大隊
独立工兵第九二大隊
独立工兵第九三大隊
第五一軍六月上旬
独立工兵第九四大隊第五二軍六月下旬
独立工兵第九五大隊第五二軍七月下旬
独立工兵第九六大隊
独立工兵第九七大隊
第五二軍八月下旬
独立工兵第九八大隊第五三軍八月下旬
独立工兵第九九大隊第五三軍九月中旬
独立工兵第一〇〇大隊東京湾兵団九月中旬
独立工兵第一〇一大隊
独立工兵第一〇二大隊
第三六軍九月中旬
独立工兵第一〇三大隊第一二方面軍直轄九月中旬
独立工兵第一〇四大隊第四〇軍六月上旬
独立工兵第一〇五大隊第五四軍六月上旬
独立工兵第一〇六大隊
独立工兵第一〇七大隊
第五四軍七月中旬
独立工兵第一〇八大隊第一三方面軍直轄八月中旬
独立工兵第一〇九大隊
独立工兵第一一〇大隊
独立工兵第一一一大隊
第五五軍六月上旬
独立工兵第一一二大隊第一五方面軍直轄六月上旬
独立工兵第一一三大隊
独立工兵第一一四大隊
第一五方面軍直轄七月上旬
独立工兵第一一五大隊第一三方面軍直轄八月上旬
独立工兵第一一六大隊東京防衛軍八月上旬
独立工兵第一一七大隊第一二方面軍直轄八月上旬
独立工兵第一一八大隊第一二方面軍直轄九月上旬
独立工兵第一一九大隊第五六軍六月上旬
独立工兵第一二〇大隊第五七軍六月上旬
独立工兵第一二一大隊第五七軍七月上旬
独立工兵第一二二大隊第四〇軍七月上旬
独立工兵第一二三大隊
独立工兵第一二四大隊
第一六方面軍直轄八月上旬
独立工兵第一二五大隊第一七方面軍直轄六月中旬
独立工兵第一二六大隊
独立工兵第一二七大隊
第五八軍六月中旬
独立工兵第一二八大隊
独立工兵第一二九大隊
第一七方面軍直轄七月上旬
独立工兵第一三〇大隊
独立工兵第一三一大隊
第一七方面軍直轄八月中旬


通信部隊
第三次兵備により臨時動員された通信部隊を以下に示す。

 
部隊隷属編成完結予定備考
第一通信隊司令部第一二方面軍直轄六月上旬 編成基準
第二通信隊司令部第一二方面軍直轄七月上旬
第三通信隊司令部第一六方面軍直轄六月中旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
電信第四八聯隊第五四軍七月上旬 編成基準
電信第四九聯隊第五〇軍八月中旬
電信第五〇聯隊第五三軍七月上旬
電信第五一聯隊第一二方面軍直轄八月上旬
電信第五二聯隊第一六方面軍直轄六月下旬
電信第五三聯隊第一三方面軍直轄七月下旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
超短波通信第一中隊第一二方面軍直轄六月上旬 超短波通信第二中隊ハ
航空総軍戦闘序列ニ編入


編成基準
超短波通信第二中隊航空総軍直轄六月中旬
超短波通信第三中隊第一五方面軍直轄六月中旬
超短波通信第四中隊第一三方面軍直轄七月中旬
超短波通信第五中隊第一六方面軍直轄六月中旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
第一独立通信作業隊

第三独立通信作業隊
第一六方面軍直轄六月上旬 編成基準
第四独立通信作業隊
第五独立通信作業隊
第一一方面軍直轄六月上旬
第六独立通信作業隊
第七独立通信作業隊
第一一方面軍直轄七月下旬
第八独立通信作業隊
 〜
第一〇独立通信作業隊
第一一方面軍直轄九月上旬
第一一独立通信作業隊
第一二独立通信作業隊
第一六方面軍直轄六月上旬
第一三独立通信作業隊

第二〇独立通信作業隊
第一二方面軍直轄六月上旬
第二一独立通信作業隊

第二五独立通信作業隊
第一二方面軍直轄七月上旬
第二六独立通信作業隊

第三〇独立通信作業隊
第一二方面軍直轄八月上旬
第三一独立通信作業隊

第三五独立通信作業隊
第一二方面軍直轄九月上旬
第三六独立通信作業隊

第四〇独立通信作業隊
第一三方面軍直轄五月下旬〜六月上旬
第四一独立通信作業隊

第四五独立通信作業隊
第一三方面軍直轄七月上旬〜七月下旬
第四六独立通信作業隊
第四七独立通信作業隊
第一五方面軍直轄六月上旬
第四八独立通信作業隊
第四九独立通信作業隊
第一五方面軍直轄六月下旬
第五〇独立通信作業隊
第五一独立通信作業隊
第一五方面軍直轄七月下旬
第五二独立通信作業隊
第五三独立通信作業隊
第一五方面軍直轄八月下旬
第五四独立通信作業隊
第五五独立通信作業隊
第一五方面軍直轄九月下旬
第五六独立通信作業隊

第六五独立通信作業隊
第一六方面軍直轄六月上旬
第六六独立通信作業隊
>第七五独立通信作業隊
第一六方面軍直轄七月上旬〜七月下旬
第七六独立通信作業隊

第七八独立通信作業隊
第五方面軍直轄六月中旬
第七九独立通信作業隊

第八五独立通信作業隊
第五方面軍直轄七月中旬
第八六独立通信作業隊

第八八独立通信作業隊
第一八方面軍直轄六月中旬
第八九立通信作業隊
第九〇独立通信作業隊
第一八方面軍直轄七月下旬


鉄道部隊
第三次兵備により臨時動員された鉄道部隊を以下に示す。

 
部隊隷属編成完結予定備考
鉄道第一六聯隊
鉄道第一七聯隊
教導鉄道団司令部六月中旬 編成基準
 
部隊隷属編成完結予定備考
第一独立鉄道作業隊

第八独立鉄道作業隊
教導鉄道団司令部六月上旬 編成基準
第九独立鉄道作業隊

第一六独立鉄道作業隊
教導鉄道団司令部六月下旬
第一七独立鉄道作業隊

第二四独立鉄道作業隊
教導鉄道団司令部七月下旬
第二五独立鉄道作業隊

第三二独立鉄道作業隊
教導鉄道団司令部八月下旬
第三三独立鉄道作業隊

第四〇独立鉄道作業隊
教導鉄道団司令部九月下旬


船舶部隊
第三次兵備により臨時動員された船舶部隊を以下に示す。

 
部隊隷属編成完結予定備考
船舶工兵第四八聯隊

船舶工兵第五〇聯隊
船舶司令部六月中旬 昭和十八年軍令陸甲第三四号
附表第八ニ準ス
(同軍令は現存しない)
 
部隊隷属編成完結予定備考
海上輸送第二一大隊第五方面軍直轄六月中旬 昭和十八年軍令陸甲第三四号
附表第十三ニ準ス
(同軍令は現存しない)
海上輸送第二二大隊第一二方面軍直轄七月中旬
海上輸送第二三大隊第一五方面軍直轄八月中旬
海上輸送第二四大隊第一三方面軍直轄七月上旬
海上輸送第二五大隊第一五方面軍直轄六月上旬
海上輸送第二六大隊第一五方面軍直轄七月中旬
海上輸送第二七大隊第一六方面軍直轄六月中旬
海上輸送第二八大隊第一六方面軍直轄七月中旬
海上輸送第二九大隊第五方面軍直轄六月下旬
海上輸送第三〇大隊第一六方面軍直轄六月中旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
海上挺進第三一戦隊

海上挺進第三八戦隊
第一六方面軍直轄七月中旬 編成基準
海上挺進第三九戦隊
海上挺進第四〇戦隊
第一五方面軍直轄七月中旬
海上挺進第四一戦隊

海上挺進第五〇戦隊
船舶司令部九月上旬
 
部隊隷属編成完結予定備考
第一海上挺進整備隊

第八海上挺進整備隊
第一六方面軍直轄六月中旬 編成基準
第九海上挺進整備隊
第一〇海上挺進整備隊
第一五方面軍直轄六月中旬
第一一海上挺進整備隊

第二〇海上挺進整備隊
船舶司令部八月中旬


その他の動員部隊
第三次兵備により上記以外にも多数の部隊が動員された。それらについては部隊名のみを以下に記す。

 
 第四高射砲隊司令部
 陸上勤務第一九〇中隊〜第二一九中隊


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Last Update 2017/04/25