軍令陸甲第一〇六号

軍令陸甲第一〇六号(昭和十八年十一月十六日)は海洋編制師団関係の軍令であるが日本には現存していない。 しかし米軍のマリアナ侵攻に際して第三一軍司令部にあったものが捕獲された。 これを英訳したものが CINCPAC-CINCPOA 9614 として米国 National Archives に保管されている。 今回これを米国の Leland Ness 氏の好意により入手できた。本ページではこれを紹介する。

戦史叢書第99巻「陸軍軍戦備」では本軍令は以下のように記述されている。

 (1) 近衛第二師団・第五師団の海洋師団化
     (近衛第五聯隊・歩兵第二一聯隊を海上機動編制に)
 (2) 第一〜第四海上機動旅団の臨時編成
 (3) 南洋第一〜第六支隊の臨時編成
 (4) 在南方守備隊の独立混成旅団への改変・独立混成旅団の新規編成



上記のうち、(1)〜(3)を以下に記述する。 海洋編制師団については米国 Robert McArthur 氏に提供頂いたSWPA報告書と 訳語の相違を除けば同一内容である。



編制改正・編成部隊
本軍令による編制改正・編成部隊は以下のとおりである。 これらに必要な人員・装備は本軍令により第250回復帰した部隊のものが充当された。

海洋編制師団への編制改正対象は第三師団・第五師団・第一三師団・近衛歩兵第五聯隊であったが、 編制改正作業に着手したのは歩兵第二一聯隊(第五師団)および近衛歩兵第五聯隊のみであった。 残りの部隊についての編制改正は延期された。



◇ 海洋編制師団

■ 歩兵聯隊
歩兵師団には
   ● 要地確保反撃ニ任ズル「A聯隊」(Island Defense)
   ● 海上機動反撃ニ任ズル「B聯隊」(Amphibious)
の二つの編制があるが、これらの編制表要約(Attached Table #3、Attached Table #4)を以下に示す。 歩兵第二一師団・近衛歩兵第五聯隊は「B聯隊」として編制改正が着手された。 山下義之「支那事変大東亜戦争における師団の編制」で不明確だった箇所が明確となった。





■ 戦車隊
戦車隊の編制表要約を以下に示す。



■ 通信隊
通信隊の編制表要約を以下に示す。



■ 輜重隊
輜重隊の編制表要約を以下に示す。



■ 海上輸送隊
海上輸送隊の編制表要約を以下に示す。



■ その他部隊
兵器勤務隊、経理勤務隊、野戦病院の編制表要約を以下に示す。



◇ 海洋機動旅団

■ 司令部
司令部の編制表要約を以下に示す。



■ 機動歩兵聯隊
機動歩兵聯隊の編制表要約を以下に示す。



■ 機関砲隊
機関砲隊の編制表要約を以下に示す。 装備定数は九八式高射機関砲6門である。



■ 戦車隊
戦車隊の編制表要約を以下に示す。 装備定数は九五式軽戦車10輌である。



■ 工兵隊
工兵隊の編制表要約を以下に示す。



■ 通信隊
通信隊の編制表要約を以下に示す。



■ 衛生隊
衛生隊の編制表要約を以下に示す。



◇ 南洋支隊
南洋支隊には以下の3種類の編制がある。
  (1)南洋第二・第三支隊(3個大隊基幹):       Attached Table #25
  (2)南洋第一・第五・第六支隊(2個大隊基幹):  Attached Table #24
  (3)南洋第四支隊(1個大隊基幹):          Attached Table #26

■ 南洋第二・第三支隊



■ 南洋第一・第五・第六支隊



■ 南洋第四支隊

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Last Update 2014/09/05